多様な化粧品が溢れている現代。最低限、ご自身で自分の肌にあったものを成分表示を見て選べれば良いと思いませんか?今回の投稿では化粧品の基本構成について書かせて頂きます。これを理解していれば、なんとなく化粧水、美容液などの違い、見方の基盤が分かります。ご自身のお肌に合った化粧品を使いたい、自分で選べるようになりたい方は是非、この後もご覧ください。
基本成分
液体状の化粧品は、基本的に水分・油分・界面活性剤で構成されています。ここに有効成分や添加剤、安定剤が数%加わります。化粧水、乳液、クリーム、と言ったようなカテゴリは水分、油分、界面活性剤の割合で決まります。水分が80.90%ある物は化粧水になりますし、油分が多いものはクリーム、というふうに分類されます。成分の善し悪しは関係ありません。基本的な作り方はどれも似たり寄ったりで水分と油分を界面活性剤で混ぜ合わせたものが化粧品です。油分が入ってない化粧水なら乳化させる必要もないので界面活性剤は配合されません。クリームは油分、水分を同じ位混ぜ合わせるため、乳化が必須になります。油と水が溶け合うのに必要な界面活性剤を入れる必要があります。
美容液の落とし穴 化粧品のカテゴリは、水分、油分、界面活性剤の配合バランスで決まります。実は【美容液】はとてもグレーなんです。栄養分が沢山入っている物は、とろっとしてるものは美容液というイメージがあると思います。とろっとした感じは増粘剤を入れることで簡単にできます。有効成分が何%以上あれば美容液、という決まりもありません。化粧水に近い物でもメーカーが美容液として販売すれば美容液になってしまいます。実際、化粧水のが有効成分があるものも沢山なんです・・言ったもん勝ちなんですね・・
化粧水の構成
水 90%
油性成分 なし
水溶性成分 5~10%
界面活性剤 0~2%
その他 1%程度
美肌図鑑
水溶性成分とは
水に馴染みやすい成分。一般的に分子が小さいもの。
例)糖類、低級アルコール、アミノ酸類、水
化粧水はほとんどが水だから付ける必要はない、という意見もあります。確かに90%は水ですがただの水ではありません。温泉水、精製水などしっかり処理された水です。数%の栄養分ではありますが角質層に水分を補い、その後の化粧品浸透をよくするためにも必要だと考えます。
乳液の構成
水 80~90%
油性成分 1~5%
水溶性成分 5~10%
界面活性剤 0~5%
美肌図鑑
油溶性成分とは
肌から水分蒸発を防ぎ、柔軟性を保つのが油溶性成分。
例)ミネラルオイル、ワセリン、パラフィンなどが安価で多く使われる※ワセリンなど精製度合いが異なりグレードがあるものもあります。
油溶性成分は石油系のものが多く目立ちますが、植物から摂れるものとしてオリーブ油、ツバキ油、アルガン油などがあります。化粧水に数%の油と乳化させるための界面活性剤が配合されたものが乳液です。
実は化粧水と大差ない乳液もごろごろあります
油分が少ない方は、冬は特に乳液ではなくクリームを付けましょう。
クリームの構成
水 30~50%
油性成分 10~30%
水溶性成分 5~10%
界面活性剤 1~10%
その他 1%程度
美肌図鑑
クリームは油性成分が多くなります。ニキビ肌、脂性肌の方以外、【蓋】という目的なら冬は特にクリームを使用しましょう。乳液だと物によって油分が少なすぎて、化粧水と何ら変わりません。とろっとして油分があるように感じますが、それは増粘剤などの成分影響です。
まとめ
- 化粧品は水、水溶性成分、油溶性成分の、界面活性剤の3個で基本成り立つ。そこに、少量の有効成分や安定剤が配合される
- 化粧水、乳液のカテゴリ設定に決まりはない。化粧水のようなものでもメーカーが「乳液」として販売すれば乳液になってしまう
- 一般的な油溶性成分の配合量順 クリーム>乳液>化粧水
- 一般的な水溶性成分の配合量順 化粧水>乳液>クリーム
- 一般的な界面活性剤の内合量順 クリーム>乳液>化粧水
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